FAXDMには多くのメリットがありますが、実は3つのデメリットもあります。今回はFAXDMの3つのデメリットとその解決策についてご紹介します。
デメリット① 少なからずクレームは発生する
FAXDMはプッシュ型の手法の中では比較的低コストで実施可能なため、大手企業も含め多くの企業に新規顧客開拓の手段として活用されています。
訪問営業(飛び込み)や電話営業(テレアポ)に比べて営業する(送信する)側の手間・ストレス・コストが掛からない一方で、営業される(受信する)側のFAX機のトナーや紙を物理的に消費しますので、特にその点に関してクレームが発生する場合がございます。(もちろん、飛び込みでもテレアポでも少なからずクレームはありますが…)
平均的には FAXを配信した件数のうち1%ほどの割合で「FAXを停止してほしい」という要望(クレーム)があります。そのうちのほとんどはFAXDMの原稿内に「今後のFAX案内を停止」希望欄を設けておけば、そちらにチェックを入れて返信してもらえるか、単に停止してほしい旨の電話連絡をいただくだけです。(対法人相手の企業からのお電話は丁寧なことが多いです)
しかし、ごくまれに「紙代を請求するぞ」「今から謝罪に来い」といったようなハードクレームが発生することもあります。
FAXDMが初めての方は「FAXDMを送っても大丈夫だろうか?」と心配されてしまったかもしれませんが、事前にクレーム対策をおこなえば、クレームの発生を限りなく抑えられますのでご安心ください。ハードクレームの対処法も併せてご説明します。
クレームの発生を防ぐ6つの対策
長年にわたって自社でFAXDMを実施してきた結果や、お客様のクレーム対応を代行してきた経験から、どのような場合にクレームが発生しやすいのかという傾向を把握し、クレームを最小限に抑えるための6つの対策をまとめましたので、ご紹介いたします。
■原稿の下部にFAX案内の停止希望欄を設ける
メールマガジンに配信停止依頼の方法についての記載がされているように、FAXDMにも配信停止依頼の方法についての記載が必要です。FAXDMの原稿の下部に配信停止希望欄(「□今後FAX案内不要」にチェックを入れて返信してくださいといった旨)を設けておけば、今後FAXでの案内が不要な方のほとんどはそちらを用いて返信してくださいます。
この配信停止希望欄がないと、原稿に記載されている電話番号宛てに直接電話をしなければならず、受け取られた方にお手間をお掛けしてしまいますので、原稿には必ずFAX案内が不要な場合の停止希望欄を設けることをおすすめします。
■以前クレーム(停止希望)があった宛先には再度送らない
FAX案内の停止依頼を以前受けたにも関わらず、再度FAXを送信してしまった場合、ハードクレームにつながる恐れが急激に高まります。そのため、一度クレームをいただいた宛先は今後配信しないようにリストから削除する等、FAX番号のリストのメンテナンスをしっかりとおこなう必要がございます。
このメンテナンス作業が実は思った以上に手間がかかります。配信したどのリストに含まれていたのかを調べて削除し、今後もいかなるリストにも含まれることがないように注意をし続けなければなりません。
NetRealのFAXDM配信サービスでは、「停止管理機能」に今後送りたくないFAX番号を停止登録するだけで、わざわざリストを編集しなくても以降の全ての配信において自動的にその番号をリストから除外して配信することができます。
→NetRealのFAXDM配信サービスを詳しく知りたい方はこちら
■深夜や早朝の時間帯には配信しない
こちらは個人宅や事務所兼自宅の会社にFAXを送る場合に特に多いですが、「深夜(早朝)にもかかわらずFAXが届いて迷惑している」というクレームが発生することがあります。電話と同じで、あまりに遅い時間帯や朝早くの配信は避けましょう。
■送信先が興味を持ちそうにない内容を送らない
FAXのトナー代や紙代(数円)以上にメリットを感じてもらえる内容のFAXが届いたらどうでしょうか? クレームをおこなう方はほとんどいないでしょう。逆に言えば、届いたFAXの内容が全く関係ない・役に立たないものだった場合は「うちの会社には関係ない」「忙しいのに何なのだ」と思われ、クレームに発展する確率が高まります。
自社(お客様)の商材やサービス内容がどのターゲット(業種・地域など)にマッチしているのかを検討されたうえで、FAXDMを実施することをおすすめします。
■クリーニングがされているリストを使用する
FAX番号の入手元の情報が古く、クリーニングがされていないリストを使用した場合、「宛先が違うFAXが届いたが、どういうことだ?」「迷惑なFAXが多いからFAX番号を公開していないはずなのに、何でFAX番号を知っているのか?」といったハードクレームに発展するケースがあります。
こういった事態を防ぐためにも、なるべく定期的にクリーニングがおこなわれているFAX番号リストを使用して配信することをおすすめします。
※NetRealのFAXDM配信サービスで使用できる無料のレンタルリストはクリーニングを3ヵ月ごとにおこなっています。
→NetRealの法人名簿(企業リスト)サービスの詳細はこちら
■個人宅や個人事業主の方にはなるべく配信しない
必ずしも個人事業主の方全てがハードクレームをおこなうわけではありませんが、経費が全て自己負担となる個人事業主の方(代表の方)からは特に「勝手にFAXを送るな」というハードクレームを受けやすいです。
対して従業員数10名以上の会社の場合であればFAXトナーの経費が社員の自己負担になることは少ないため、「営業FAXが来た。会社から紙代がもったいないから止めてって言われているので配信停止の連絡をしよう。」という感覚でFAXDMを停止してほしい旨の連絡がある程度です。対企業への連絡ですから、丁寧に「FAXを止めてください」で済みます。
FAX配信停止依頼の連絡があった際には丁寧に対応のうえ、以降のリストからは確実に除外するようにしてください。
ハードクレームが発生してしまったら…
万が一ハードクレームに発展してしまった場合、特に以下のことに気をつけて、冷静に対応してください。
とにかく真摯に謝罪し、相手の話を聞く
FAXでの企業間の営業活動自体に違法性はございませんが、ハードクレームを受けてしまった場合は、とにかく真摯に謝罪をしてください。
早急に電話を済ませたい気持ちも山々かとは思いますが、ここは相手の思いや言いたいことをじっくり聞くことが大切です。謝罪の意も伝わってこず、話をよく聞かず、自分の主張のみ一点張りするような、「このような対応をされたら腹が立つ」と想像できることはしないのが鉄則です。早く事を済ませたい気持ちが滲んでいると、かえって怒りを買って長引く場合もあります。
落ち着いてお話を聞きつつ、最終的に「申し訳ございませんでした。今後はFAXを送らないよう徹底させていただきます」と以後FAXを送らない旨をしっかりと伝え、対応しましょう。(停止処理を徹底するため、宛先とFAX番号はお電話口で聞いて確認することをおすすめします)
自分で対応しきれない場合、他の人(できれば上長)に代わる
ハードクレームを受けた時、自分だけでなんとかしようとしないのも大事です。相手にもよっては身分が上の人の話でなければ聞く耳を持たない方もいらっしゃいますし、会話が平行線をたどっている状況が長く続いても仕方がありません。
そのような状況では、潔く他の人に代わってもらいましょう。相手が変わることで、一旦落ち着いて話を進めることができる場合もあります。
FAX配信業者に対応を依頼する
FAX配信業者を利用して配信をおこなっている場合は、どうしても自社で対応しきれないハードクレームに関しては対応を依頼するのも一つの方法です。
対応の程度や別途費用の有無はFAX配信業者によって異なりますので、事前に確認してもよいかもしれません。
※NetRealが提供しているリストを使用してFAXDMを配信し、ハードクレームが発生した際には、リストの入手元・配信業者として「ネットリアル」という名前を出していただいて構いません。
※その他のハードクレームが発生した際にも抱え込まずに、お気軽にご相談ください。
デメリット② 白黒・用紙1〜2枚でしか伝えられない
FAXDMは送信先のFAX機に出力させるという性質上、白黒の情報のみの出力となり、カラーによる情報発信はできません。
また、FAXDMをニュースレター・広告・セミナー案内等、新規開拓として配信する場合、基本的には原稿1~2枚までの情報に限られます。あまりにも多いページ数の原稿を送信してしまうと、相手側の用紙やトナーを大量に消費してしまいますのでハードクレームに繋がりやすくなります。
そのため、
- 「ビジュアル表現が重要なためカラーで情報を伝えたい」
- 「カタログや冊子パンフレットほどの情報量を伝えたい」
といった場合にはFAXDMは不向きです。
FAXでより多くの情報を伝える方法
■A4サイズではなくB4サイズによるFAX配信
カラーによるアプローチができるわけではありませんが、少しでも情報量を多く伝えたい場合はA4サイズではなくB4サイズによるFAXDM配信をおすすめします。
※NetRealのFAXDM配信サービスはB4サイズでの配信に対応しています(B4サイズに対応していないFAX機に出力する際にはA4に自動変換してFAXDM配信されるようになっています)。
■ホームページとの連携
FAXは用紙1枚の限られたスペースでしか表現できないので、詳細についてはホームページや別途資料に誘導することをお勧めします。
URLや「○○と検索」という表記をFAXDMの原稿内に目立つよう掲載しホームページに誘導することで、FAXを見て興味を持ったユーザーは魅力的なビジュアル表現や詳しい情報を閲覧することができます。
参考:ホームページでFAXDMの反応率を上げる3つのポイント
デメリット③ 少ないリスト数でのアプローチでは反応が得にくい
FAXDMの平均的な反応率は約0.1%〜0.3%(1,000件のうち1〜3件から反応を獲得できる)です。
しかし、「(商材がニッチで)ターゲットのリストが100件しかない」という場合にはどうでしょうか? 反応はゼロの可能性が高いです。
そこで、以下の対策を行うことでそのような問題を解決できます。
少ないリストでも多くの反応を得る方法
■FAXDM原稿の魅力を高める
FAX原稿が受け取る側にマッチしたもの、受け取る側にとって有益なものへブラッシュアップしていく努力は必要です。また、返信せざるを得ないほど魅力的なオファー(受け取った側が得られるメリット)があるFAXDMならば反応率は飛躍的に上がりますので、オファーはなるべく出し惜しみせず良いものを目指しましょう。
■リストの精度をあげる
FAXDMなどのダイレクトマーケティングの成功要因は60%がリスト、40%が原稿・オファーという統計があります。そのため、リストはターゲットに合わせて業種・地域(可能であればそれ以上の企業情報)で絞り込みましょう。名刺交換等で手に入れた精度の高いリストがある場合はそれを使うのも良いでしょう。また、新規開拓ではなく、既存顧客のリストに対してのFAXDMであれば、少ない量の配信でも効果は見込みやすいです。
■電話営業(テレアポ)と組み合わせる
FAXDMでは平均0.1~0.3%の反応率ですが、電話営業の場合は資料請求獲得で平均10~20%、アポイントは1~5%の確率で獲得が可能です。
仮に資料請求15%の獲得率の場合には100件のリストでも15件の反応を獲得できる計算となります。アポイントでも数件は獲得することできます。単価は高いですが、リスト数が少ない場合はFAXDMの後にテレアポをする組み合わせ手法をお勧めします。
※NetRealの電話営業代行サービスを利用するとテレアポ代行を簡単に利用できます。
→NetRealの電話営業(テレアポ)代行サービスの詳細はこちら
まとめ
FAXDMの3つのデメリットと解決策についてご紹介させていただきました。FAXDMはデメリットもありますが、上手く活用すればとても費用対効果の高い広告手法です。
NetRealにはFAXDMを効果的に活用するための様々な機能が付いております。FAXDMをおこなう際はぜひNetRealをご活用ください。